「図面を描くこと」と「文章を書くこと」

「図面を描くこと」と「文章を書くこと」は似ている、と思うことがよくある.

僕の解釈では、図面はモノの位置やその関係性を図示し、相手(クライアントや現場)に的確に意図を伝えるものである.

壁や床や細かい部材は全体を構成する要素で、それらのディティールをどう構成するかが全体のイメージに大きく関わってくる。全体として伝えたいことと呼応できる納まりや形、素材等を検討し描いていく.

図面における「部材」は文章における「言葉」である. 的確な言葉を状況に応じて選び、配置する.

その言葉にかかる修飾語や、その言葉自体がどこにかかるかという構成は、図面で言うところの「納まり」のようなもので、この納まりの集合体として全体のイメージが出来上がっている.

その文章が良いものかどうかは、その中のある単語ひとつを取ってそれが美しいという話ではなく、相手に伝えるために適正な語句が適正な組まれ方をしているか、それが一連の流れを心地よくつくっているかということである.

そして図面を描く「設計」も文章を書く「作文」も、何度も見返し練り直すことによってより自然なものになり、精度があがっていく.