月別アーカイブ: 2013年8月

敷地に立つ

現地調査のため兵庫の宝塚へ.

敷地の法規チェックやインフラ状況 周辺環境の確認、土地の歴史の読み込み、
気温湿度日照等の体感、植生の把握等々の作業はもちろんのこと、

設計するためには 敷地と自分との関係をより親密にする必要があると思っています.

場所の体験を身体に定着させる僕なりの方法が すこしづつできてくるといいと思います.

 

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Alvar Aalto 自邸

Alvar AaltoはFinlandが生んだ20世紀を代表する建築家です.

彼が38歳のときに建てて、その後亡くなるまで40年間暮らした自邸が
Helsinki中心部から北西に1.5kmのところに在り、今もなお保存されて残っています.

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家具や器といったプロダクトやRovaniemiの都市計画など、さまざまなスケールのデザインに取り組んだAaitoでしたが、
とりわけシンプルかつ丁寧なデーティルと 自然と現代技術を融合した建築の可能性を「住宅」というテーマに注ぎ込んだ作品群が 今も力を持っていると思います.OLYMPUS DIGITAL CAMERA

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この巨匠の空間を直に感じることが、今回の旅の楽しみのひとつでありました.

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Aaltoの凄さは、その造作、今の日本建築界で言うところの住宅作家的なディティールの細やかさと

それらをもとに自然との関わり方-北欧では時に冬の厳しい寒さに対する窓まわりのつくり方等-を中心にした

プランニングの巧みさにある.

 

だけど、空間を直に感じて 気になることがいくつもあった.

・夏に気持ちいい住宅になり得ているか.

・階高に対して平面プランがタイトであることによる異和感.

・2階バルコニーと居室の位置関係が適切か.

・1階と2階の内部と外部の捉え方が一貫していないように感じる.

などなど

 

これらについては僕の勉強不足もおおいにあると思うし、

訪れたのが夏だったことも関係しているだろうから

今後Aaltoをもっと知りたいと思うようになりました.

 

Finland

「バルト海の乙女」という別称をもつHelsinkiを中心に、Finlandを周りました.

 

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日本人に似て 穏やかでシャイで控えめで親切な国民性で、
どこへ行っても笑顔で道を教えてくれる 丁寧に対応してくれる人々ばかりでした.

 

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しかしその一方で、この国は自殺や鬱病の発生率が高く、肥満が非常に多い国でもあります.

 

水道水が直に飲めるほどきれいで 野菜果物水産物が豊富で新鮮で 教育や福祉の水準が高く

数年前にはニューズウィークで「世界最高の国」にも選ばれているFinlandだけれど

この旅で、闇の部分が少し見えるかもしれないという想いがありました.

 

しかし、短い滞在だったこともあってか この国のアラを見ることはありませんでした.

 

光があるところには濃い影もきっとあるんだろうと思います.