Alvar AaltoはFinlandが生んだ20世紀を代表する建築家です.
彼が38歳のときに建てて、その後亡くなるまで40年間暮らした自邸が
Helsinki中心部から北西に1.5kmのところに在り、今もなお保存されて残っています.
家具や器といったプロダクトやRovaniemiの都市計画など、さまざまなスケールのデザインに取り組んだAaitoでしたが、
とりわけシンプルかつ丁寧なデーティルと 自然と現代技術を融合した建築の可能性を「住宅」というテーマに注ぎ込んだ作品群が 今も力を持っていると思います.
この巨匠の空間を直に感じることが、今回の旅の楽しみのひとつでありました.
Aaltoの凄さは、その造作、今の日本建築界で言うところの住宅作家的なディティールの細やかさと
それらをもとに自然との関わり方-北欧では時に冬の厳しい寒さに対する窓まわりのつくり方等-を中心にした
プランニングの巧みさにある.
だけど、空間を直に感じて 気になることがいくつもあった.
・夏に気持ちいい住宅になり得ているか.
・階高に対して平面プランがタイトであることによる異和感.
・2階バルコニーと居室の位置関係が適切か.
・1階と2階の内部と外部の捉え方が一貫していないように感じる.
などなど
これらについては僕の勉強不足もおおいにあると思うし、
訪れたのが夏だったことも関係しているだろうから
今後Aaltoをもっと知りたいと思うようになりました.