月別アーカイブ: 2013年11月

言葉に飽きる

最近まずいなあと思うのは、

日々忙しくしていてゆっくり本を読む時間が取れていないことだ.

 

本を読まないのに、

クライアントに案を説明したり

学生に教える機会がたくさんあるので、

自分の話している語彙やその使い方 論理の組み立てのパターンが

単調になっているということ気付く.

 

話している最中に、自分の言葉に飽きていることがあって、

自分にドキドキしていない.

 

これが場数を踏んで経験値が上がるということなのかもしれないけれど、

僕は本を読むということで 新しい言葉や思考の表現が無限にあると思うので、

少し意識して本を読もうと思っています.

建ち方

敷地を見に豊田市へ.

駅の近くに、惹かれる佇まいをした建造物がありました.

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鉄道の敷地内にあったので、車両や線路点検のための倉庫として使われているのか、

もしくはこのあたりに昔存在していた鉱山(越戸鉱山)で使われたトロッコ列車の施設の名残なのか.

 

 

用途は不明ですが、

道路からの緩やかなアプローチと重層的な樹木のレイヤーによって感じられる奥行きや、

控えめでおおらかな片流れの屋根や、

そこに変化を与えるような斜めに貫入するような建物のボリュームが

程よい関係で建ち上がっていました.

 

昔、ある住宅の佇まいを「武士が刀を抜いて構えているような」と形容した人がいたけれど、

人の立ち居振る舞いがその人の心持ちを体現するのと同じように、

建物の「建ち方」に建物自身の意志(設計者や使い手の想いを含めた)が表れるのかもしれません.

 

心を込める

学生の頃からずっと、

このことを 建築をつくるうえでもっとも重要なことのひとつとして、

大事にしてきたと思う.

 

「心を込める」という感覚がどういうものかというのは

言葉でうまく説明できるものではなかなかないけれど、

僕の中でははっきりとした感触の違いがある.

 

設計で言えば、どれだけ時間をかけて どれだけ集中してスタディしたとしても、

内容がある密度に達しないことがある.

この場合はいつまでたっても周りをフワフワ浮遊していて、

自分の中に定着しない.

 

問題になるのは「時間」や「量」よりも「気持ち」で、

いろんな角度から案を見て、いろんな人の立場で考えて、

いろんな自分になって 紙と鉛筆で空間を何度も歩きまわる-

たまには少し時間を置いて見返したり、

ひっくり返して見てみたり-

そういうことを繰り返していると、細かいところまで意識が浸透していくように思う.

 

結果としてそれが持続力なんだと思うけれど、

そんなこと、学生時代には当たり前にやることで

あえて言うことでもなかった気がする.

今は、そういうことをあえて自分に言う必要があるということが

成長でもあり、苦しいところでもあるなあと思う.

 

心を込められれば、もれなくいつもいいものになる.

設計に魂を込められる時間は 人生の中で意外と短いように思うので、

心を込められる自分に、できるだけ多くもっていきたいと思います.