一宮の家Ⅱの木製ルーバーが出来上がりました.
1階には拡散した柔らかい光が漂っています.
午前中の直射日光が注ぐ時間帯には上階から鋭い光が射し込みますが、
午後は写真のように上階の光の溜まりが空間の広がりをぼんやりと感じさせます.
ルーバーの上部にはサンルームが計画されています.
設計者は図面で空間や納まりを表現しますが、
それが現実のものとして出来上がるには様々な実務的ハードルをクリアしていかなければなりません.
今回の計画では図面で要求していることが複雑で難しく、
職人さんを悩ませてしまったことが多くありました.
それに応えようとしていただけたことで完成度の高い空間になりつつあるのは喜ばしいけれど、
もっとシンプルなつくり方で同様の効果を生むことが可能ではなかったかという反省があります.
職人さんに気持ちを込めてつくっていただけるように状況を設定するのも
設計する者の大きな仕事のひとつです.