日別アーカイブ: 2016年6月14日

視覚と不快感

以前訪れたインド西部のアーマダバードという街に残る階段井戸.

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雨の少ないこの地域では水が神聖視されたため、水を湛えたこのような荘厳な構築物が各地につくられました.
人々は生活水を求めるだけでなく、階段で地下20mも潜った井戸の底で涼をとり、憩いの場としてきたようです.

訪れる前 写真で見ていた時にはどんなに美しい建築なんだろうと楽しみにしていた.
実際にその期待は裏切られなかったけれど、
その美しさと同時に、気温50度近い意識を失いそうな酷暑や、その暑さによって増幅された異臭、井戸のそこに積みあがったゴミに群がる無数の虫といった不快要素が僕の集中力を瓦解させたのを覚えている.

空間は視覚だけで感知するものではない.

当たり前のことだけど、日本では好きなことに対する集中力が無理やり削がれるような不快感に出会うことはまずない.
時代の変遷や物質的な劣化、状況の変化を含めて美しさを感じられるような空間の設定がどこまでできるのだろう.