涼やかな建築体験

神戸市北区の里山住宅博へ.
堀部安嗣さんの設計による建売住宅を見学してきました.

堀部さんは今まで依頼されたクライアントのために緻密につくり込んだ住宅を設計してきた.
その一方で、長い時を経て住み手や用途が変わってもその場所に在り続けるような強い自立性への志向をもっている.
実はその考えは、クライアントが特定できない「建売」というスタイルの設計において有効に働くのではないか、どんな住み手も受け入れる寛容さという意味において「建売住宅」と相性が良いのではないか、と思っていた.

だから、このプロジェクトで堀部さんがどんなチャレンジを、どんな取捨選択をするのかがとても興味深いと感じていた.

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実際に訪れてみて感じたのが、堀部さんの思考の跡がすごくよく見えたことだ.
堀部さんが建築設計者に人気がある理由のひとつとして、この思考の跡が滲み出ていることが挙げられると思う.
細部のつくり込みと手の放し方のバランスが良いなと感じる一方で、コストのかけ方や建売における納まりという点で考えさせれられる部分もたくさんあった.
僕が依頼される建売住宅ではこうはいかない.
でも乗り越える方法は射程距離の中にいくらでもあるという感覚も持っている.

とても充実した空間体験をさせてもらいました.